[HP-04] 糖尿病患者を対象とした歯科保健指導の血糖値コントロールおよび口腔保健状況への効果
Effects of oral health instruction on glycemic control and oral health status of diabetic patients
研修コード:2402
Keywords:糖尿病、歯科保健指導、歯周病、歯科衛生士
【目的】糖尿病患者に対する歯科保健指導(OHI)が血糖値コントロールおよび口腔保健状況へ及ぼす効果を調査する。
【対象と方法】東京医科歯科大学医学部附属病院 糖尿病・内分泌・代謝内科にて糖尿病患者に歯科衛生士が個別にOHIを初回介入時(BL),1ヵ月後(1M),3ヵ月後(3M)に行った。介入毎にHbA1c測定と口腔保健状況の評価を行い6ヶ月後(6M)に最終評価を行った。分析にはSPSS(IBM 21.0)を使用した(p<0.05)。本研究は東京医科歯科大学 倫理審査委員会の承認を得ている。
【結果と考察】2型糖尿病患者(T2DM)20名を調査対象とした。OHI後,揮発性硫黄化合物がBLの921.2±896.3ppbから1Mに653.2±701.7ppb,6Mに563.4±630.2ppbへそれぞれ有意に減少した。Probing Pocket Depth≧4mmの割合はBLの21.3±16.0%から3Mで17.9±16.5%,6Mで15.6±21.8%へ有意に減少した。O’LearyのPlaque Control RecordもBLで49.0±17.0%から1Mで35.1±10.1%,3Mで36.9±14.5%,6Mで32.3±15.3%と有意に減少した。HbA1cはBLの7.0±0.7%から6Mで6.8±0.4%へ減少したが,有意差は認めなかった。研究期間中に糖尿病治療の変更は行っておらずOHIが血糖値コントロールや口腔保健状況の改善へ寄与したと考えられる。
【結論】T2DMに対するOHIにより口臭,口腔保健状況の有意な改善と,HbA1cの減少傾向を認め,糖尿病患者へのOHIの有用性が示唆された。
【対象と方法】東京医科歯科大学医学部附属病院 糖尿病・内分泌・代謝内科にて糖尿病患者に歯科衛生士が個別にOHIを初回介入時(BL),1ヵ月後(1M),3ヵ月後(3M)に行った。介入毎にHbA1c測定と口腔保健状況の評価を行い6ヶ月後(6M)に最終評価を行った。分析にはSPSS(IBM 21.0)を使用した(p<0.05)。本研究は東京医科歯科大学 倫理審査委員会の承認を得ている。
【結果と考察】2型糖尿病患者(T2DM)20名を調査対象とした。OHI後,揮発性硫黄化合物がBLの921.2±896.3ppbから1Mに653.2±701.7ppb,6Mに563.4±630.2ppbへそれぞれ有意に減少した。Probing Pocket Depth≧4mmの割合はBLの21.3±16.0%から3Mで17.9±16.5%,6Mで15.6±21.8%へ有意に減少した。O’LearyのPlaque Control RecordもBLで49.0±17.0%から1Mで35.1±10.1%,3Mで36.9±14.5%,6Mで32.3±15.3%と有意に減少した。HbA1cはBLの7.0±0.7%から6Mで6.8±0.4%へ減少したが,有意差は認めなかった。研究期間中に糖尿病治療の変更は行っておらずOHIが血糖値コントロールや口腔保健状況の改善へ寄与したと考えられる。
【結論】T2DMに対するOHIにより口臭,口腔保健状況の有意な改善と,HbA1cの減少傾向を認め,糖尿病患者へのOHIの有用性が示唆された。