[HP-17] 歯周基本治療を通じて信頼が得られ積極的な歯周治療が可能となった慢性歯周炎患者の一症例
A case report of chronic periodontitis patient : the active periodontal treatment was achieved due to the improved relationship thorough the initial therapy
研修コード:2504
Keywords:慢性歯周炎、歯列不正、信頼関係、モチベーション
【はじめに】歯周炎により病的な歯牙移動を来した限局型慢性歯周炎患者に対し,歯周基本治療,矯正治療,補綴処置を行った結果,歯周組織及び口腔内環境が改善され,審美的にも患者の満足のいく結果を得られた症例を報告する。
【初診】59歳女性。初診日:2014年2月。主訴:歯周治療を1年間続けたが一向に良くならない。歯並びが悪く治療の相談をしたい。
【診査・検査所見】口腔内所見:上下前歯部叢生。プラークは叢生部,及び48周辺に付着。全体的に歯肉発赤。初診時BOP20.8% 4㎜以上のPD25.8% X線所見:一部垂直的骨吸収(21, 22, 23, 26, 43)を認めた。
【診断】限局型中等度慢性歯周炎
【治療計画】1. 歯周基本治療 2. 12抜歯 3. 再評価 4. 矯正治療 5. 最終補綴処置 6. 再評価 7. SPT
【治療経過】プラークコントロールは叢生部を除き全体的に良好であったが,歯周治療に対する不信感が強く,信頼関係の構築に苦慮した。傾聴・共感に加え口腔内写真等の媒体を使用し,TBIや歯周病について丁寧に説明を行うことで徐々に信頼関係を築くことができ,叢生部のプラークコントロールや治療進行が可能となった。最終補綴処置終了後,ナイトガード作製。SPTに移行し2年経過している。再評価:BOP16.2% 4㎜以上のPD5.2%
【考察・まとめ】治療意識が高くても不信感の強いうちは治療進行に苦慮したが,信頼関係の構築ができてからは治療がスムーズになるはもちろん,プラークコントロールの改善が可能となり,最終的に患者の満足のいく口腔内環境の獲得に繋がったと考察された。本症例を通じて信頼関係を築くことの大切さを再認識した。
【初診】59歳女性。初診日:2014年2月。主訴:歯周治療を1年間続けたが一向に良くならない。歯並びが悪く治療の相談をしたい。
【診査・検査所見】口腔内所見:上下前歯部叢生。プラークは叢生部,及び48周辺に付着。全体的に歯肉発赤。初診時BOP20.8% 4㎜以上のPD25.8% X線所見:一部垂直的骨吸収(21, 22, 23, 26, 43)を認めた。
【診断】限局型中等度慢性歯周炎
【治療計画】1. 歯周基本治療 2. 12抜歯 3. 再評価 4. 矯正治療 5. 最終補綴処置 6. 再評価 7. SPT
【治療経過】プラークコントロールは叢生部を除き全体的に良好であったが,歯周治療に対する不信感が強く,信頼関係の構築に苦慮した。傾聴・共感に加え口腔内写真等の媒体を使用し,TBIや歯周病について丁寧に説明を行うことで徐々に信頼関係を築くことができ,叢生部のプラークコントロールや治療進行が可能となった。最終補綴処置終了後,ナイトガード作製。SPTに移行し2年経過している。再評価:BOP16.2% 4㎜以上のPD5.2%
【考察・まとめ】治療意識が高くても不信感の強いうちは治療進行に苦慮したが,信頼関係の構築ができてからは治療がスムーズになるはもちろん,プラークコントロールの改善が可能となり,最終的に患者の満足のいく口腔内環境の獲得に繋がったと考察された。本症例を通じて信頼関係を築くことの大切さを再認識した。