[P-051] miR-150は歯肉上皮細胞でのマウスアメロチン遺伝子発現を抑制する
miR-150 suppresses mouse amelotin gene expression in gingival epithelial cells
研修コード:2504
Keywords:アメロチン、miR-150、MKP-5
【緒言】アメロチン(AMTN)は,成熟期エナメル芽細胞および接合上皮に発現するエナメルタンパク質である。MicroRNA(miRNA)は,約22塩基の一本鎖ノンコーディングRNAで,標的mRNAの3’-UTRに結合し翻訳を抑制する。我々は,炎症歯肉でmiR-150の発現増加を以前に報告した。今回,歯肉上皮細胞でのマウスAMTN遺伝子発現に対するmiR-150の影響を解析した。
【材料および方法】GE1歯肉上皮細胞にmiR-150発現プラスミドを導入し,TNF-α(10ng/ml)刺激後のAMTNとMKP-5 mRNAおよびタンパク質量をリアルタイムPCRおよびウエスタンブロットで検索した。マウスAMTN遺伝子プロモーター(-2200~+60)を挿入したルシフェラーゼ(LUC)プラスミドに,miR-150の結合部位を有するAMTN遺伝子3’-UTR 1~987を挿入し(AMTN 3’-UTR LUC),miR-150発現プラスミドと共にGE1細胞に導入し,TNF-αで12時間刺激後にLUC活性を測定した。
【結果および考察】GE1細胞をTNF-αで刺激すると,AMTNとMKP-5のmRNAとタンパク質量は増加し,miR-150の過剰発現でその増加量は部分的に抑制された。AMTN3’-UTR LUCの転写活性は,TNF-α刺激で上昇し,miR-150の過剰発現でLUC活性の上昇は部分的に抑制された。以上の結果から,miR-150はマウスAMTN遺伝子の3’-UTRに結合するとともに,MKP-5を抑制して,AMTNの遺伝子発現を直接的または間接的に調節すると考えられた。
【材料および方法】GE1歯肉上皮細胞にmiR-150発現プラスミドを導入し,TNF-α(10ng/ml)刺激後のAMTNとMKP-5 mRNAおよびタンパク質量をリアルタイムPCRおよびウエスタンブロットで検索した。マウスAMTN遺伝子プロモーター(-2200~+60)を挿入したルシフェラーゼ(LUC)プラスミドに,miR-150の結合部位を有するAMTN遺伝子3’-UTR 1~987を挿入し(AMTN 3’-UTR LUC),miR-150発現プラスミドと共にGE1細胞に導入し,TNF-αで12時間刺激後にLUC活性を測定した。
【結果および考察】GE1細胞をTNF-αで刺激すると,AMTNとMKP-5のmRNAとタンパク質量は増加し,miR-150の過剰発現でその増加量は部分的に抑制された。AMTN3’-UTR LUCの転写活性は,TNF-α刺激で上昇し,miR-150の過剰発現でLUC活性の上昇は部分的に抑制された。以上の結果から,miR-150はマウスAMTN遺伝子の3’-UTRに結合するとともに,MKP-5を抑制して,AMTNの遺伝子発現を直接的または間接的に調節すると考えられた。