60th Annual Meeting in Autumn

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Sunstar Young Investigator Award口演

Sunstar Young Investigator Award口演

Sat. Dec 16, 2017 11:50 AM - 12:50 PM A会場 (メインホール)

座長:高柴 正悟(岡山大学大学院医歯薬学総合研究科歯周病態学分野)

[SYIA-02] Aggregatibactor actinomycetemcomitansは腸内細菌叢・糖代謝を変化させ,NAFLDに影響を及ぼす

駒崎 利奈 (東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科歯周病学分野)

研修コード:2402

Keywords:Aggregatibacter actinomycetemcomitans、非アルコール性脂肪性肝疾患、腸内細菌

【目的】近年,歯周病が非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)の増悪因子となる可能性が示唆されている。本研究では,NAFLD患者における歯周病原細菌の感染とNAFLDの臨床/生化学的パラメーターとの関連を評価するとともに,Aggregatibactor actinomycetemcomitans ATCC 43718(Aa)を経口投与したマウスを用いてAaの糖代謝,腸内細菌叢および肝脂肪化に及ぼす影響について検討した。
【材料と方法】NAFLD患者52名より末梢血を採取し,ELISA法により歯周病原細菌3菌種に対する血清抗体価を測定した。また,8週齢雄C57/BL6Jマウスに高脂肪食(HF)または普通食(NC)を与えるとともに,それぞれの群を更に2群に分け,108cellsのAa(HFAa,NCAa),または生理食塩水(HFco,NCco)を週6日経口投与した。6,12週後に経口糖負荷試験,インスリン負荷試験,μCTを用いた脂肪量の評価を行うとともに,組織切片による肝脂肪化の評価,肝臓マイクロアレイ解析及びマウスの便より抽出した16S rRNAを用いた腸内細菌叢解析を行った。
【結果と考察】NAFLD患者ではAaに対する血清抗体価と肝脂肪化との間に有意な相関が認められた。NCAa,HFAaともに耐糖能異常,インスリン抵抗性が認められ,HFAaでは体重,皮下・内臓脂肪体積の増加,肝脂肪化が認められた。NCcoとNCAaマウス肝臓でのマイクロアレイ解析により同定されたDEGを用いたKEGGパスウェイ解析では,glucagon signaling pathway,insulin resistanceの亢進が予測され,また腸内細菌叢解析においては属レベルでの細菌叢の構成の変化が認められ,機能予測解析においても有意な変化が認められた。
【結論】Aaの感染は腸内細菌叢を変化させ,NAFLDの増悪因子として働く可能性が示唆された。