[P-TK-18-4] 多職種協働で作成した小冊子「人工膝関節置換術のしおり」の活用について
Keywords:多職種連携, 人工膝関節置換術, 患者支援
【背景】本邦における変形性膝関節症(KOA)の有症者数は820万人と推定され(Yoshimura;2009),末期KOAの代表的な治療である人工膝関節置換術件数は年々増加の一途を辿り,現在では年間8万件以上実施されている。当院においても同手術件数は年々増加傾向にあり,且つ手術患者の高齢化が顕著となってきた。高齢患者の特徴としては運動機能の低下,手術リスクの増加,理解力の低下などがあげられ,術後リハビリテーション進行の阻害因子になり得る。しかし,医師,看護師が手術や入院生活について患者と話す時間は長くはなく,患者がリハビリテーションの具体的内容について術前に知る機会もなかった。これらのことより術前から退院後までの長期にわたる期間での患者・家族教育を含めた様々な観点からの支援が必要であると考えられる。
【目的】今回,当院において多職種で関わる整形外科疾患の一つである人工膝関節置換術施行患者を支援する目的で小冊子「人工膝関節置換術のしおり」を作成した。本研究の目的は,多職種で作成した「人工膝関節置換術のしおり」について,その内容や活用について紹介することである。
【内容と活用】2014年に医師・理学療法士・看護師などの専門職がそれぞれの専門性を活かし「人工膝関節置換術のしおり」を完成させた。「人工膝関節置換術のしおり」作成におけるアウトカムは,1)疾患・手術についての患者理解を深める,2)入院から退院後までの流れを知ってもらう,3)リハビリテーションについて知ってもらう,4)患者教育の促進,5)退院後の生活指導である。疾患・手術,入院,リハビリテーションについての説明に加え,退院後の注意点,現在の医療制度について説明,患者からよくある質問をQ&Aの形式で回答,膝のセルフチェックシートを記載した。イメージ図を多く取り入れることで,視覚的に理解できるように工夫した。リハビリテーションに関しては術後期間に応じた経過や目標についてフローチャート形式で記載し,メニューの効果,開始時期,回数・方法を写真付きで解説し,自主トレーニングとして習得しやすいように作成した。リハビリテーションメニューは米国整形外科学会のTKA Guide等を参考にしてEBMの観点から決定した。地域連携としては,当院を退院し近医へ外来通院もしくは転院する症例にも小冊子を継続して活用できるよう,近医勤務の理学療法士に当院でのリハ場面を見学していただき,小冊子を紹介した。患者が安心して他院でのリハビリテーションを継続できるよう取り組んでいる。
【結語】我々は多職種協働にて小冊子「人工膝関節置換術のしおり」を作成した。患者・家族に対し入院前からの教育・指導を行うことで手術に対する不安を軽減し,患者の安心感,満足度の向上に繋がると考えた。我々は多職種にて連携協働しチームの一員として患者を支援していきたいと考える。
【目的】今回,当院において多職種で関わる整形外科疾患の一つである人工膝関節置換術施行患者を支援する目的で小冊子「人工膝関節置換術のしおり」を作成した。本研究の目的は,多職種で作成した「人工膝関節置換術のしおり」について,その内容や活用について紹介することである。
【内容と活用】2014年に医師・理学療法士・看護師などの専門職がそれぞれの専門性を活かし「人工膝関節置換術のしおり」を完成させた。「人工膝関節置換術のしおり」作成におけるアウトカムは,1)疾患・手術についての患者理解を深める,2)入院から退院後までの流れを知ってもらう,3)リハビリテーションについて知ってもらう,4)患者教育の促進,5)退院後の生活指導である。疾患・手術,入院,リハビリテーションについての説明に加え,退院後の注意点,現在の医療制度について説明,患者からよくある質問をQ&Aの形式で回答,膝のセルフチェックシートを記載した。イメージ図を多く取り入れることで,視覚的に理解できるように工夫した。リハビリテーションに関しては術後期間に応じた経過や目標についてフローチャート形式で記載し,メニューの効果,開始時期,回数・方法を写真付きで解説し,自主トレーニングとして習得しやすいように作成した。リハビリテーションメニューは米国整形外科学会のTKA Guide等を参考にしてEBMの観点から決定した。地域連携としては,当院を退院し近医へ外来通院もしくは転院する症例にも小冊子を継続して活用できるよう,近医勤務の理学療法士に当院でのリハ場面を見学していただき,小冊子を紹介した。患者が安心して他院でのリハビリテーションを継続できるよう取り組んでいる。
【結語】我々は多職種協働にて小冊子「人工膝関節置換術のしおり」を作成した。患者・家族に対し入院前からの教育・指導を行うことで手術に対する不安を軽減し,患者の安心感,満足度の向上に繋がると考えた。我々は多職種にて連携協働しチームの一員として患者を支援していきたいと考える。