日本デザイン学会 第69回研究発表大会

講演情報

テーマセッション

[4C] 子どものためのデザイン研究部会「子どものためのデザイン」

2022年6月26日(日) 09:00 〜 10:40 口頭発表 第4会場

座長(テーマセッション):岩藤 百香(川崎医療福祉大学)

09:20 〜 09:40

[4C-02] 落書きグラフィックの図的表現による比較分析

視覚障害児支援における暗黙知的ノウハウの抽出・共有手法(5)

*若林 尚樹1、赤井 愛2、政倉 祐子3、三科 聡子4 (1. 札幌市立大学、2. 大阪工業大学、3. 愛知淑徳大学、4. 宮城教育大学)

キーワード:Casual conversation, Tacit knowledge, Doodle graphics

落書きグラフィックでの対話の中でのトピックの図としての空間的な配置の違いによる特徴の違いを比較するために、「コンテクスト型」と「タイムライン型」の2種類の図表現による記録を行なった。「コンテクスト型」は、対話の中の話題の内容的な展開にそってキーワードやイラストで描いたトピックの関係を空間的な位置関係や記号によって図示することで記録する連結系2)の図表現である。「タイムライン型」は対話の中での時間的な進行にそって話題の前後関係を図の中での空間的な上下関係によって順番に記録する配列系2)の図的表現である。落書きグラフィックによる連結系と配列系の図表現は、対話における話題の展開の仕方から使い分けられる傾向があることがこれまでの実験から、話題が連鎖するように次々と展開する場合には、その連鎖を様子を記録する手法として連結系の図表現が見られ、それに対して話題がある順序をもって繰り返し行われる時には配列系での図表現が見られる。今回は同じ対話を、連結系と配列系でそれぞれで同時に記録し比較することで、落書きグラフィックにおける図表現としての特徴を明らかになった。