[6C] ユニバーサルデザイン

[6C-01] 視覚障がい者の服薬支援製品創出に向けた課題抽出に関する研究

*平井 由香¹、赤井 愛² (1. 大阪工業大学 大学院 、2. 大阪工業大学)

キーワード：Visually impaired, Pharmaceutical Support, Medication

前報では,視覚障害による服薬時の困りごとの中から優先度が高いと思われる「錠剤の紛失」「薬を飲み忘れる」「説明を覚えにくい」「複数の薬の組み合わせがわかりにくい」「薬の種類を間違えてしまう」の5項目について,薬剤の製造方法や包装方法,服薬支援の取り組み方の調査を行った。本報では,5項目の服薬時の困りごとに基づき,服薬支援製品のプロトタイプを制作し,そのプロトタイプを用いて調査を行うことで, 視覚障がい者の製品使用時の挙動を含めた服薬支援製品の課題を抽出し,今後の服薬支援製品創出の一助となることを目指す。二度のプロトタイプを用いた質問紙及び半構造化面接の調査に加え,視覚障がい者を対象としたWebアンケート調査を実施した。これらの調査結果から,製品全般に共通する留意点として, ①2段階の触察に応じたデザインにすること,②製品の使用時に避けたいエラーを把握すること,③ピクトグラム等の使用においては,記号的表現の理解のプロセスに配慮することの3点が明らかになった。