The 27th Kinki Association for Clinical Engineers

Presentation information

一般演題

オンデマンド配信(一般演題) » 血液浄化

血液浄化③

[15-03] VA管理体制の検討~情報共有への取り組み~

*細川 祐郁1、川村 竜成1、進藤 僚介1、松本 拓也1 (1. (医)徳洲会 近江草津徳洲会病院)

【目的】バスキュラーアクセス(以下VA)管理は透析を行う上で重要な因子の一つである。当院のVA管理体制では、スタッフ間でのシャント状態の共有が出来ておらず、状態変化の見落としなどによりシャントトラブルが発生しても早期対応が行えていなかった。今回、スタッフ間で情報共有体制を構築し、シャントトラブルの早期発見、早期治療が行えるように検討した。

【方法】シャント図及びシャントチェックシートを作成。シャント治療後と異常があった際のエコーフォローの依頼を閲覧できるホワイトボード、エコー実施後のレポート作成。STS(シャントスコアリングシート)の導入を行った。シャントなどに異常があった際は、一日二回のミーティングで申し送ることとした。

【結果】シャント図、シャントチェックシートの作成はシャント状態を時系列で把握しやすくなり、状態の変化にも気付きやすくなった。ホワイトボード、レポートの作成は検査内容やエコーフォローの予定が一目で分かるようになった。STSの導入で、シャント状態のよき詳しく把握できるようになった。ミーティングで情報共同を行うことで、スタッフ間での意見交換がスムーズになった。

【考察】
今まで同一患者のシャントでもスタッフによってシャント状態の認識に個人差があり、シャント状態に問題があっても気付いた本人とリーダーまたは主治医とのやり取りだけで終わっていた。その後のフォローや処置が行われたかなどのスタッフ間への引き継ぎが今回の実施で容易となったと思われる。


【結語】シャント状態の全体周知を行うことは、シャントトラブルの早期発見の為、必要と思われる。
今後、シャントに関するカンファレンスなど行うことで、より高い質での意見交換の場を作り、患者のシャント管理に努めていきたい。