[06-02] 当院の透析患者の心房細動に対する抗凝固療法の評価
【背景・目的】 透析患者は心房細動(以下Af)の合併リスクがあり、抗凝固薬としてワルファリン(以下VKA)が使用される。しかし、透析患者は出血のリスクが高いため、VKAの使用は問題となっている。今回、VKA投与群の合併症のリスクを検証したので報告する。
【対象・方法】 観察期間は2017年01月から2021年12月までとし、Afを有する透析患者のうちVKA投与群14名(平均年齢71±11.4歳、男性13名、CHADS2スコア2.4)とVKA非投与群16名(平均年齢75±8.3歳、男性12名、CHADS2スコア 1.7)の2群間を対象に、血栓塞栓症(脳梗塞、心筋梗塞、末梢動脈疾患)と出血性合併症(脳出血、消化管出血)の発症率を比較した。
【結果】 VKA使用群は未使用群と比べて、脳梗塞の発症率は有意に増加した。また、心筋梗塞、末梢動脈疾患の発症率は増加したが、有意差は見られなかった。また、出血性合併症の発生率についても有意差が見られなかった。
【考察】 VKA投与群の脳梗塞の増加は血管の石灰化が関係すると考えられる。VKAは石灰化抑制因子の一つであるマトリックスグラ蛋白を阻害するため、骨代謝に異常が起こり、異所性の石灰化が増加することが報告されている。透析患者はP・Caの代謝異常から、石灰化のリスクが高く、VKAの使用により、動脈硬化が促進し、脳梗塞が誘発されたのではないかと考えられる。
【結語】 透析患者のAfに対するVKAによる抗凝固療法は、血管の石灰化に関連した脳梗塞を誘発する可能性があることが示唆された。予防策として、透析液の組成、血液流量や透析時間などの透析条件の検討の余地がある。
【対象・方法】 観察期間は2017年01月から2021年12月までとし、Afを有する透析患者のうちVKA投与群14名(平均年齢71±11.4歳、男性13名、CHADS2スコア2.4)とVKA非投与群16名(平均年齢75±8.3歳、男性12名、CHADS2スコア 1.7)の2群間を対象に、血栓塞栓症(脳梗塞、心筋梗塞、末梢動脈疾患)と出血性合併症(脳出血、消化管出血)の発症率を比較した。
【結果】 VKA使用群は未使用群と比べて、脳梗塞の発症率は有意に増加した。また、心筋梗塞、末梢動脈疾患の発症率は増加したが、有意差は見られなかった。また、出血性合併症の発生率についても有意差が見られなかった。
【考察】 VKA投与群の脳梗塞の増加は血管の石灰化が関係すると考えられる。VKAは石灰化抑制因子の一つであるマトリックスグラ蛋白を阻害するため、骨代謝に異常が起こり、異所性の石灰化が増加することが報告されている。透析患者はP・Caの代謝異常から、石灰化のリスクが高く、VKAの使用により、動脈硬化が促進し、脳梗塞が誘発されたのではないかと考えられる。
【結語】 透析患者のAfに対するVKAによる抗凝固療法は、血管の石灰化に関連した脳梗塞を誘発する可能性があることが示唆された。予防策として、透析液の組成、血液流量や透析時間などの透析条件の検討の余地がある。