The 28th Kinki Association for Clinical Engineers

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パネルディスカッション

パネルディスカッション2
今、内視鏡業務がおもしろい!

Sun. Oct 9, 2022 10:40 AM - 12:10 PM 第2会場 (Zoom)

座長:古田 朋之(近畿大学病院)、青木 佑司(大津赤十字病院)

[PD2-2] 今、内視鏡業務が面白いーERCPとインターベンショナルEUS

*宇座 英慈1 (1. 大阪国際がんセンター 麻酔科CE室 内視鏡センター 臨床工学技士)

【背景】
 ERCP、ERBD、EUS-FNA、EUS-CD、EUS-HGSなどの略語で、その症例内容をイメージできる臨床工学技士はまだまだ少ない。これらの略語は内視鏡分野の中でも、主に胆膵領域の内視鏡症例で使われる略語である。一般的に消化器内視鏡のイメージと言えば多くの人が胃カメラや大腸内視鏡検査を思い浮かべるのではないだろうか。しかしながら消化管だけが疾患対象の臓器となるわけではない。悪性腫瘍による胆管狭窄や胆管結石などの胆膵疾患も内視鏡検査・治療の対象となる。
【実際】
 大阪国際がんセンターでは臨床工学技士が消化管内視鏡症例と並んで胆膵内視鏡症例にも積極的に労務提供している。胆膵内視鏡症例は術者1人と介助者2人で行い、第2介助を臨床工学技士が担当している。その業務内容が最も似ているのが循環器領域のPCIである。清潔野で術者と介助者の2人が処置を展開し、そして外回りで臨床工学技士が衛生材料の提供やIVUSの操作などを行うのが一般的であろう。これと同様に胆膵内視鏡症例でも臨床工学技士が外回りを担い、処置具や衛生材料の提供および準備、超音波機器の操作などを行っている。ワイヤー、リトリーバルバルーン、ESTナイフ、プラスチックステント、メタリックステント、砕石バスケットなど、数多くの処置具とバリエーションがある中、処置の進行に合わせてこれらを準備することで、滞りなく症例が遂行できるようになる。さらに複雑化する症例では内視鏡機器を2台同時に使用することもある。胆道鏡を使用する症例では2台の内視鏡機器を使用する。映像配線や動画記録、院内ネットワークとの接続などでは機器に精通した職種が必須となるため、臨床工学技士の手腕が求められる。今回は上記のような実際の症例を供覧しながら、胆膵内視鏡領域における臨床工学技士の役割について理解を深めたい。

・ERCP:内視鏡的逆行性胆管膵管造影
・ERBD:内視鏡的逆行性胆道ドレナージ
・EUS-FNA:超音波内視鏡下穿刺吸引法
・EUS-CD:超音波内視鏡下膵仮性嚢胞ドレナージ
・EUS-HGS:超音波内視鏡下胃胆管瘻孔形成術
・EST:内視鏡的乳頭切開術