The 28th Kinki Association for Clinical Engineers

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シンポジウム

シンポジウム3
医療機器イノベーション Iotで未来型医療の実現へ

Sun. Oct 9, 2022 3:20 PM - 4:50 PM 第2会場 (Zoom)

座長:山口 倫也(海南医療センター)、楠井 敏之(奈良県立医科大学附属病院)

[SY3-2] ME機器管理システムMARISのクラウドを活用した将来展望について

*藤田 健1 (1. フクダ電子株式会社システム事業Grp.システム営業部 病棟営業課)

本セッションは、医療機器イノベーションやIotを用いた未来型医療の実現をテーマとしている。ME機器管理システムMARIS‐V4のクラウド化構想内容の紹介および、臨床工学技士がMARIS‐V4のクラウド化とどう携わるかを説明する。
 MARIS‐V4で管理するデータはクラウド上にデータを分散管理しているため、災害時でもデータを消失すること無くデータを管理することが出来る。また、インターネットにつながる環境での運用となるため、医療機器の貸出、返却、点検、修理といった業務を、個人用スマートフォンなどの端末を用いて行うことが出来る。運用例として、貸出・返却する医療機器のバーコードを個人用スマートフォンなどの端末のカメラ機能で読取ることにより、機器の貸出・返却の処理が終了する。また、医療機器のバーコードを読取ることにより、現在の医療機器のステータス情報や医療機器の設定値・実測値などを個人用スマートフォンなどの端末から参照出来る仕組みに関しては現在進めている。
 今後の拡張機能として、病院と医療機器メーカーをインターネットでつなぎ、臨床工学技士の診療支援体制を整備することである。その内容として①緊急時に発生したトラブル内容を個人用スマートフォンなどの端末にて画像を読取りメーカーに転送する。受け取ったメーカー側は、画像解析を行い問題解決を行う仕組み②機器の使用前点検や機器使用情報を管理する事で、機器の稼働率を算出する仕組み③医療機器の購入金額、ランニングコスト、修理情報から、消耗品交換タイミング、医療機器の更新時期の情報を通知し、効率的な医療機器管理ができる仕組みなどが挙げられる。
 働き方改革に伴うタスクシフトを求められる時代において、臨床工学技士の実務実態を把握した上で業務の改善・効率を進めて行く必要がある。MARIS‐V4のクラウド化により現場で得られる情報を分析し、業務軽減できるシステム製品の実現化を進めて行く。