11:45 〜 12:00
[1711] 流体運動の微視的シリカスケール成長への寄与の研究
司会:麻植久史(京都大学)
キーワード:シリカスケール, 数値シミュレーション, 格子ボルツマン法, 流体力学, 反応速度論
熱水に溶存した無機塩やシリカ析出による亀裂閉塞は,地殻中の熱水循環及びそれに起因する地熱貯留層や熱水鉱床の分布に大きな影響を与えることが知られている.多くの研究では,シリカ析出を反応速度論で記述する化学的要因が考えられているが,実際には流速の不均質性を考慮しなければ説明できない現象が確認されている.本研究では,単純なシリカの壁面吸着モデルを導入し,シリカ析出における流速に依存する物理的プロセスの重要性について評価した.そのため,格子ボルツマン法を用いて急拡部のある2次元平行平板内流れの流速分布,温度分布および溶存シリカの濃度分布のシミュレーションを行い,化学的および物理学的プロセス双方からシリカの析出量を予測した.その結果,シリカ析出は化学的プロセスのみでは説明が難しいこと,そして,物理学的プロセスを導入することで流れの淀む箇所での析出量増加を再現できた.以上の結果から,シリカ析出には物理的プロセスが重要であることが示唆された.
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