11:15 〜 11:30
[1809] コバルトチオシアン酸錯体とポリエチレングリコールによるゲル生成を利用したコバルトの回収
司会:佐々木秀顕(東京大学)
キーワード:コバルト, 分離プロセス, ゲル
ニッケル(Ni)の製錬工程や使用済みリチウムイオン電池(LIB)のリサイクルプロセスにおいて、水溶液中のコバルト(Co)とニッケル(Ni)の分離は不可欠な工程である。現状行われている溶媒抽出による相互分離に対して、効率よくCoを水溶液中から回収する方法として、チオシアン酸イオン(SCN-)と水溶性ポリマーを利用したゲルの生成について検討を行った。Coのチオシアン酸錯体はポリエチレングリコール(PEG)を伴ってK2[Co(NCS)4]・PEGnのような組成をもつゲル状の化合物として安定化し、水溶液から容易に分離できる。実際に硫酸コバルト(CoSO4)および硫酸ニッケル(NiSO4)を各々0.1 mol L-1、チオシアン酸カリウム(KSCN)を1 mol L-1含む水溶液 20 mLに対して50 wt% PEG水溶液10 mLを混合し、ゲル相と上澄み溶液に分離できた。各々に含まれる金属イオン濃度を求めたところ、ゲル相中へのCoの回収率は90%、ゲル相中のCo: Ni濃度比は99.6: 0.4であり、高効率なCo回収プロセスに応用可能であると考えられる。
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