11:30 〜 11:45
[1810] 難溶性スラグからのアンチモン湿式回収技術の開発
司会:佐々木秀顕(東京大学)
キーワード:湿式, アンチモン, リサイクル, 錯体平衡, 酒石酸
製錬系廃棄物や「都市鉱山」と呼ばれる家電ごみから積極的に回収が行われてきた貴金属と比較し、レアメタルのリサイクルプロセスの確立には課題が多い。例えば、アンチモン(以下Sb)は、コモンメタルに有効であった強酸による浸出等の抽出法が適用できない形態が存在し、高濃度にも関わらず廃棄されている場合がある。その要因として、飽和濃度の低いSb塩の再析出等が挙げられる。つまり、Sbについては溶解・析出平衡の議論が浸出法開発に必要であると考えられる。ここで、我々は水溶液中の錯体平衡を計算によって求めることにより均質合金ナノ粒子を水溶液中で合成することに成功してきたが、この平衡予測手法は逆反応である溶解プロセスの開発にも応用できる可能性がある。そこで本研究では平衡下におけるSb錯体種を計算によって求め、適切な条件を見出すことで、Sbを高濃度かつ選択的に浸出する技術を開発する。 Sbと種々の配位子による錯体種計算の結果、酒石酸イオンのSb3+イオンに対する配位力が高い可能性が示唆された。そこで酒石酸水溶液を用いて難溶性であるSb含有スラグの浸出試験を行ったところ、Sbの著しい浸出に成功した。
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