資源・素材2015(松山)

講演情報

企画講演

最近の岩盤工学および鉱山開発に関するトピック

2015年9月9日(水) 09:30 〜 12:00 第4会場 (EL24)

司会:濱中晃弘(室蘭工業大学), 川村洋平(筑波大学)

10:40 〜 11:00

[2404] 海底資源開発に伴う汚染防止とリハビリテーションへの海底シーリング材の応用に関する研究

高橋恵輔1, 山中寿朗2, 島田英樹3, 笹岡孝司3, 岡村慶4 (1.宇部興産株式会社, 2.岡山大学, 3.九州大学, 4.高知大学)

司会:川村洋平(筑波大学)

キーワード:海底資源開発, セメント, 海底シーリング材, リハビリテーション

近年,レアメタル等の深海底鉱物資源や沿岸・浅海域の石炭資源といった海底資源の開発が進められている。一方,海底資源開発が周辺生態系へ影響を及ぼすリスクの低減策や開発後の海底環境の修復手法に関しては,未だ具体的な検討がなされていない。例えば海底熱水系は生物種の多様性を下支えしており,元の環境を維持しながら海底資源を開発する必要がある。また鉱区域の岩盤が粘土鉱物を含む場合,海水の浸水により岩盤の剛性が低下し,天盤が崩落する懸念がある。そこで著者らは,海底資源開発に伴う環境擾乱抑制および採掘後のリハビリテーションを目的として,無機系シーリング材を用いて鉱区を被覆する技術を発案した。予め鉱区を被覆することで,採掘時に飛散する堆積物を低減でき,さらに岩盤に生じる微細な亀裂からの浸水を防ぐことができ,生態系への影響を最小限に留めるだけでなく採掘プロセスの安全性向上にも繋がる。本研究は,同技術への無機系シーリング材の適用を目的として,異なる結合材や混和剤からなるシーリング材を用いて,加圧下のレオロジー特性や水中不分離性を測定し,さらに深海底にて実地検証を行いシーリング材の被覆性や硬化特性を評価した。


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