11:30 〜 11:45
[2608] 焦電結晶を用いた小型装置による元素分析
司会:古屋仲茂樹(産総研)
キーワード:焦電結晶, 電子線, 電子線プローブマイクロアナライザ, カソードルミネッセンス, 希土類磁石
焦電結晶を真空中で加熱すると電子線が発生することがBrownledgeによって発見された。一辺が5 mmの角柱の焦電結晶を1 Paの真空中で100°Cの温度変化を与えるだけで、50 keV程度のエネルギーを持つ電子線を発生させることができる。そのため、焦電結晶は小型かつ高圧電源を必要としない電子線発生源として用いることができる。発表者らは、焦電結晶を用いて発生する電子線を利用して、小型の分析装置(電子プローブマイクロアナライザー(EPMA)とカソードルミネッセンス(CL)装置)の開発を行っている。小型EPMAは、集束させた電子線を試料に照射することで発生する特性X線を分析する装置で、微小領域の元素分析が可能である。市販のステンレスを測定したところ、ステンレス中の10 μm程度の介在物(シリカ粒子)を検出することができた。また、小型CL装置は、絶縁体に電子線を照射すると可視光域の発光が見られるCL現象を利用しており、発光の様子をカメラで撮影すれば、元素マッピングが可能である。サマリウムコバルト磁石とネオジム磁石を試料として測定すると、発光色の違いから、これらの磁石を識別することができた。
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