資源・素材2015(松山)

講演情報

一般講演

高温素材プロセッシング

2015年9月10日(木) 09:00 〜 12:00 第8会場 (EL35)

司会:安田幸司(京都大学), 夏井俊悟(北海道大学), 竹田修(東北大学), 関本英弘(岩手大学)

11:45 〜 12:00

[3810] シリカの金属熱還元を用いたシリコン系薄膜材料の創成

藤岡仁志1, 平澤政廣1, 寺門修2 (1.名古屋大学大学院, 2.函館工業高等専門学校)

司会:竹田修(東北大学)

キーワード:金属熱還元, 薄膜, シリコン

近年普及の進むLEDは、発光層にガリウムやインジウムなどのレアメタルを用いるため、大量に存在する材料、加えて低環境負荷な材料であるシリコンによるLED開発が求められている。しかし、従来のシリコン系LEDの製膜プロセスはコスト、時間、安全面で課題がある。そこで本研究では、当研究室が開発したナノ粒子合成プロセスを元に、新規製膜プロセス開発に取り組む。Si粉末とSiO2粉末を混合したペレットをAr雰囲気にて1500℃で加熱し、SiOを揮発させ、Si基板上に製膜した。表面及び断面を観察した所、大気圧下で製膜した薄膜は繊維・粒子状の形態が見られた。減圧下で製膜した薄膜には柱状の形態が見られた。この結果から、製膜時の雰囲気を減圧にすることで薄膜の密度が向上することがわかった。減圧下ではAr分圧が低下する一方、反応によって生成するSiO分圧は減圧操作によりそれほど変化しない為、結果としてSiOと基板間の衝突頻度が高まり、緻密な薄膜を生成したと考えられる。また、透過型電子顕微鏡により薄膜内部を観察したところ、薄膜中に平均粒径2.6nm のSiナノ結晶粒子が生成していることがわかった。


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