[PY-40] 二酸化マンガンを用いたネオジム磁石のガルバニックリーチングに及ぼす炭素の影響
キーワード:ネオジム磁石, ガルバニック反応, 二酸化マンガン, 炭素
レアメタルは今後の需要拡大、輸入に依存している問題を改善するため、リサイクル技術の向上が求められている。筆者らの研究室では、廃棄物からのネオジム回収法としてガルバニック反応を利用したリーチングに取り組んできた。ガルバニック反応は、レストポテンシャルの異なる固体同士が酸性溶液中で接触することにより電子が移動し、両個体において、酸化還元反応(ガルバニック反応)が起こり、固体の溶出速度や溶出率を増加させることができる。 本研究では、電気的に貴である酸化マンガン(IV)(MnO2)を用いて、硫酸水溶液中でのネオジム磁石のガルバニックリーチングについて検討した。試薬のMnO2ではネオジム磁石の浸出は促進されないが、使用済マンガン乾電池から回収した正極剤(MnO2、グラファイを含有、以下、ブラックペーストと略記)を用いると浸出が著しく促進され、ブラックペーストがガルバニック反応に関与していると考察した。更に、ネオジム磁石のガルバニックリーチングに及ぼす炭素の種類、添加量等の影響について検討し、浸出の最適条件を明らかにした。
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