[PY-71] 加圧酸浸出法における硫砒銅鉱の浸出挙動
キーワード:浸出法, 硫砒銅鉱, 硫酸鉄(Ⅲ)
近年、銅(Cu)鉱石中のヒ素(As)の含有量が増加する傾向にある。鉱石に含まれるAsに関しては、選鉱段階で取り除くことが望ましく、浮選や浸出、焙焼法などの研究開発が行われている。これらの中でも本研究では浸出法に着目し、ヒ素含有銅鉱石として代表的な硫砒銅鉱(Cu3AsS4)に含まれるCuとAsの浸出挙動を調査した。浸出試験では硫砒銅鉱からのCuの浸出を促進させるため、高温高圧条件を付与できるオートクレーブを使用した。また、浸出剤として硫酸鉄(Ⅲ)を用い、条件によっては塩化ナトリウムを添加し、浸出率に与える影響を調べた。硫酸鉄(Ⅲ)濃度が0.1Mの時、Cuの浸出率は64%となったが、Asの浸出率は6%と低く、CuとAsの分離性が確認された。浸出残渣のXRD結果より、Asはヒ酸鉄として沈殿していたほか、未反応の硫砒銅鉱の存在が確認された。ここで塩化ナトリウムを0.34M添加し浸出試験を行ったところ、Cuの浸出率は82%まで上昇し、Asの浸出率は2%まで低下した。本浸出条件により20g/L程度Cuを含む溶液が得られるなど、硫砒銅鉱からのAs除去とCu回収の可能性が示唆された。
講演PDFファイルダウンロードパスワード認証
講演集に収録された講演PDFファイルのダウンロードにはパスワードが必要です。
現在有効なパスワードは、[資源・素材学会会員専用パスワード]です。
※[資源・素材学会会員専用パスワード]は【会員マイページ】にてご確認ください。(毎年1月に変更いたします。)
[資源・素材学会会員専用パスワード]を入力してください