一般社団法人資源・素材学会 2021年度 春季大会

講演情報(2021年1月29日付 確定版)

一般講演

開発機械/岩盤工学/資源経済と社会システム/資源開発技術

2021年3月8日(月) 13:00 〜 17:00 第1会場

司会:濵中晃弘(九州大学)、玉村修司(北海道科学技術総合振興センター幌延地圏環境研究所)、羽柴公博(東京大学)

14:00 〜 14:20

[1K0108-17-04] 北海道・道北における地下バイオメタン鉱床造成/生産法: IV. バイオメタン生産成功の条件は何か?

○上野 晃生1、玉澤 聡1、玉村 修司1、村上 拓馬1、木山 保1、猪股 英紀1、荒牧 憲隆2、山口 眞司3、水澤 孝仁3、佐々木 利基3、長沼 毅4、金子 勝比古1 (1. (公財)北海道科学技術総合振興センター 幌延地圏環境研究所、2. (独)香川高専、3. 三菱マテリアル株式会社、4. 広島大)

司会:濵中晃弘(九州大学)

キーワード:地下バイオメタン鉱床造成/生産法、褐炭、メタン生成、過酸化水素水、微生物

幌延地圏環境研究所は、北海道天北炭田の褐炭層や珪藻岩層等に含まれる未利用有機物を微生物によりバイオメタンに変換し回収する技術開発を進め、地下バイオメタン鉱床造成/生産法(SCG法)を提唱し1)、特許を取得した2)。本法は以下の5段階から成ることを特徴とする: ①堆積岩層または褐炭層の削孔、②高圧水注入による水圧破砕、③過酸化水素水投入による難分解性有機物の酸化分解、④原位置でのメタン生成微生物群の培養、⑤メタンガス生産。本法の最終工程④と⑤では、原位置環境のメタン生成微生物群を利用し、褐炭(Lignite)と過酸化水素水反応溶液(以下、Lig+H2O2溶液)から生じる低分子量有機物からメタンへの変換を行うが、原位置環境でどれだけの量の低分子量有機物を生成する必要があるか、どのような微生物が関わるかを明らかにすることはSCG法の実用化に向け重要であると考えられる。本発表では、褐炭層原位置地層水中の微生物群を用い、実験室での培養実験によるメタン生成の検証と、メタン生成に関わる微生物叢解析を行った結果を報告する。
参考文献 : 1)Aramaki et al.(2017) Energ Convers Manage 153, 566-575, 2)特許第6396068号 (2018)

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