資源・素材2021(札幌)

講演情報(2021年8月18日付 確定版)

一般講演

【一般講演】 開発機械/ 岩盤工学/ 資源経済と社会システム/ 資源開発技術

2021年9月14日(火) 13:00 〜 15:40 第1会場 (Webex)

司会:濱中 晃弘(九州大学)、才ノ木 敦士(熊本大学)

13:00 〜 13:20

[1K0106-12-01] (学生発表:修士課程) ケーシングセメンチングに発生した流体チャネルが音波検層時のマルチポール分散特性に与える影響

○萱間 浩輔1、三ケ田 均1、武川 順一1 (1. 京都大学)

司会:濱中 晃弘(九州大学)

キーワード:ボアホール音波検層、セメント結合評価、分散特性

坑井の保護のためのケーシングとセメント注入は石油資源の安定した開発に不可欠なプロセスである。ケーシングセメンチングに欠陥が存在すると坑井の生産性を損なうとされており,特にセメント層中に発生した流体チャネルは坑井の運用に重大な問題を引き起こす。通常,流体チャネルの存在は高周波モノポール発振に対する8方位角成分のケーシング波の振幅応答を評価するセメントボンドロギング(CBL)で調査される。しかし,ケーシング波の振幅のみならず,マルチポール振源により励起されたボアホールモードの分散曲線もまたセメントの結合状態によって大きく変化するため,セメント結合状態を評価することに役立てることができると考えられる。本研究では,不等間隔の粒子配置を用いたハミルトニアン粒子法を用いて,ケーシングされたボアホールのセメント環中に発生した様々な方位角成分を占める流体チャネルがマルチポール分散特性に与える影響を調査した。その結果,ストンレー波やアニュラス波の分散特性を用いた流体チャネルの方位角や厚さの推定可能性が示唆された。さらに,セメント結合が良好である場合の撓み波を用いた地層のS波速度推定が困難な事例が観測された。

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