資源・素材2021(札幌)

講演情報(2021年8月18日付 確定版)

企画講演

【企画講演/募集型企画】 最近の石炭等エネルギー資源の開発・利用の動向

2021年9月15日(水) 08:30 〜 11:55 第1会場 (Webex)

司会:大川 浩一(秋田大学)、菅井 裕一(九州大学)、濵中 晃弘(九州大学)

11:10 〜 11:25

[2K0101-11-09] 天北褐炭層へのメタン生成微生物の基質注入試験:水質および溶存ガスの分析

○玉村 修司1、村上 拓馬1、木山 保1、上野 晃生1、猪股 英紀1、玉澤 聡1、吉田 邦彦2、山口 眞司2、酒井 智生2、佐々木 利基2、五十嵐 敏文1 (1. 幌延地圏環境研究所、2. 三菱マテリアル株式会社)

司会:濵中 晃弘(九州大学)

キーワード:メタン、褐炭、メタン生成微生物、天北炭田

炭層中のメタン生成微生物群によるメタン生成を人為的に促し、炭層メタンの生産量を増産させるためには、石炭の可溶化や有機酸化による微生物利用性の向上が必要とされる。当研究所では、過酸化水素水を褐炭の可溶化および有機酸化を促進させる薬剤として用いる研究に取り組んでいる。その実証試験に向け、2020年度は三菱マテリアル(株)との共同研究により同社が鉱業権を有する道北地方の天北小石露天坑において過酸化水素水を褐炭層へ注入し、褐炭層内におけるギ酸(30 mg/L)等の有機酸の生成を確認することに成功した。また、溶存ガスの同位体比は過酸化水素注入後のバイオメタンの速やかな生成を示唆した。これは、褐炭層内で生成されたギ酸等の有機酸を基質(餌)としたメタン生成微生物群によるバイオメタンが生成した可能性を示す。本可能性を検証するため、今年度はメタン生成微生物群の基質として比較的高濃度のギ酸 (1000 mg/L)を褐炭層に注入し、褐炭層内におけるバイオメタン生成の有無をより明確に判定することを目的としてる。本発表では、本注入試験における水質・溶存ガスの分析結果を報告する。

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