13:32 〜 13:40
[2K0409-18-05] (学生発表:修士課程) 1573KにおけるFeOx-SiO2二元系の液相線に及ぼすCr2O3の影響
司会:久保 裕也(福岡工業大学)
キーワード:乾式製錬、銅製錬、FeOx-SiO2-Cr2O3系スラグ、相図、スピネル
銅製錬において、二次原料であるプリント基板が処理されている。本研究では、プリント基板に用いられるFe-Cr系やFe-Ni-Cr系のステンレス鋼に含まれるCrに着目した。Crは銅製錬で高融点のスピネル固相を形成しFeOx-SiO2系スラグ中で固相として析出しやすいことが知られており、操業トラブルの原因となることが考えられる。
本研究では銅マット溶錬で使用されるFeOx-SiO2系スラグの液相線に対するCr2O3の影響を、1573 K、logpO2=-8.5~-7.0の範囲で調査した。さらに、FeOx-SiO2-Cr2O3系の三元系状態図に対する酸素分圧の影響を明らかにした。
実験の結果、FeOx-SiO2スラグへのCr2O3の溶解度は、log??O2= -8.5、-8.0で0.2 mass%程度、log??O2= -7.0で0.1 mass%程度と小さく、スピネル固相を析出し易いことが分かった。また、酸素分圧の上昇に伴い、スピネル固溶体中のFeOxが増加する傾向があることが分かった。
よって、実操業においてスラグへのスピネル固相の析出を抑制するためには、スラグ中のCr2O3の濃度を0.1mass%未満に下げることが重要である。さらに、マット製錬での酸素分圧を下げると、Cr2O3の溶解度を上げることができる。
本研究では銅マット溶錬で使用されるFeOx-SiO2系スラグの液相線に対するCr2O3の影響を、1573 K、logpO2=-8.5~-7.0の範囲で調査した。さらに、FeOx-SiO2-Cr2O3系の三元系状態図に対する酸素分圧の影響を明らかにした。
実験の結果、FeOx-SiO2スラグへのCr2O3の溶解度は、log??O2= -8.5、-8.0で0.2 mass%程度、log??O2= -7.0で0.1 mass%程度と小さく、スピネル固相を析出し易いことが分かった。また、酸素分圧の上昇に伴い、スピネル固溶体中のFeOxが増加する傾向があることが分かった。
よって、実操業においてスラグへのスピネル固相の析出を抑制するためには、スラグ中のCr2O3の濃度を0.1mass%未満に下げることが重要である。さらに、マット製錬での酸素分圧を下げると、Cr2O3の溶解度を上げることができる。
講演PDFファイルダウンロードパスワード認証
講演集に収録された講演PDFファイルのダウンロードにはパスワードが必要です。
現在有効なパスワードは、[資源・素材学会会員専用パスワード]です。
※[資源・素材学会会員専用パスワード]は【会員マイページ】にてご確認ください。(毎年1月に変更いたします。)
[資源・素材学会会員専用パスワード]を入力してください