資源・素材2021(札幌)

講演情報(2021年8月18日付 確定版)

企画講演

【企画講演/募集型企画】 掘削土対策および坑廃水対策の新たな展開

2021年9月15日(水) 09:25 〜 12:00 第6会場 (Webex)

司会:富山 眞吾(北海道大学)、五十嵐 敏文(北海道大学)

09:50 〜 10:10

[2K0601-06-02] 自然力活用型坑廃水処理の実規模相当実証試験について

○濱井 昂弥1、正木 悠聖1、鷲尾 翼1、増田 信行1、高本 宏介1、佐藤 直樹1 (1. 独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構)

司会:富山 眞吾(北海道大学)

キーワード:酸性坑廃水、坑廃水処理、パッシブトリートメント、硫酸還元菌、実規模相当試験

休廃止鉱山から半永久的に流出する坑廃水処理のコスト削減を目的に、また坑廃水処理におけるカーボンニュートラルに資するものとして、独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)では自然力活用型処理技術の実用化に向け実証試験を進めている。JOGMECでは鉄酸化菌や硫酸還元菌の活用するプロセスに着目し、2020年度から鉄や亜鉛、銅、カドミウム等を含む休廃止鉱山坑廃水処理場の現場において、通水流量が毎分100 Lとなる実規模相当実証試験を開始した。当試験は鉄酸化菌の働きで鉄を除去する鉄酸化・除去プロセスと、硫酸還元菌の働きで亜鉛、銅、カドミウム等を主に硫化物として除去する嫌気反応プロセスの2つのプロセスから構成される。嫌気反応プロセスの反応槽は2系列設置し、硫酸還元菌の有機物源として1系列は米ぬか、もう一方はエタノール溶剤を添加し、処理性能や維持管理手法等について比較している。約1年間試験を継続し、嫌気反応プロセスについては処理性能は2系列で大きな違いはなく良好に金属が除去されている一方で、主に透水性を維持するために必要なメンテナンスについては差が確認され始めている。本稿では両系列の違いについて着目し報告する。

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