資源・素材2022(福岡)

講演情報(2022年7月27日付 確定版)

企画講演

【企画講演】 最近の採掘技術に関するトピックス

2022年9月6日(火) 10:00 〜 11:55 第3会場 (A13)

司会:髙木裕治(石灰石鉱業協会)、笹岡孝司(九州大学)

10:55 〜 11:15

[1301-05-03] 武甲山最終残壁への緑化について

○普代 貴大1 (1. 武甲鉱業株式会社)

司会:笹岡孝司(九州大学)

キーワード:緑化

武甲鉱山のある武甲山は埼玉県秩父市と横瀬町の境界に位置する。1981年より菱光石灰工業株式会社、秩父太平洋セメント株式会社、武甲鉱業株式会社の3社(以下、「協採3社」)による協調採掘を開始し、景観保護を目的に残壁の緑化活動を行ってきた。この度、より効果的・効率的な緑化方法の検討を目的に、1,290-1,000mLの協調採掘エリア全域の残壁の樹木生育実態調査を実施した。各犬走毎の樹木の本数、種類を調査し、植樹記録との比較を行った。
 調査範囲におけるこれまでの協採3社での植樹実績は、総緑化面積約150千m2、総植樹本数約41千本である。客土は採掘にて発生する表土から礫を除去したものを使用し、各犬走へ運搬・設置を行っている。苗木は植生の遷移を鑑み、過去の武甲山の植物目録を参考に陽樹を主に選択している。
 調査結果より、陽樹種ではフサザクラ、バッコヤナギ、ヤシャブシ、カラマツの生育が良いことがわかった。一方試験的に植樹を行った陰樹については総じて生育が悪かった。また植樹密度が高く、客土厚が薄く、客土内の礫の比率が高い箇所では生育が悪い結果となった。今回判明した武甲山の現環境に適した樹種、客土の設置方法を継続していく。

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