【企画講演】 金属資源の生産技術に係る基礎研究・成果報告会

[2208-17-10] ヒ素含有銅鉱石に対する浮選の可能性と条件調査 ～ヒ素分離と浮選プロセスの観点から～

○柴山 敦¹、芳賀 一寿¹、サンバルフンデウ デルゲルマー²、榊原 泰佑³ (1. 秋田大学、2. JX金属、3. JOGMEC)

司会： 橋本晃一（独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構）

キーワード：浮選、ヒ素含有銅鉱石、浮選プロセス、捕収剤、pH

ヒ素を含む銅鉱石の処理は長年の課題である。浮選を利用し低ヒ素銅精鉱を回収することは以前から提案されているが、黄銅鉱と硫砒銅鉱のように、表面性質等が類似した鉱物群を浮選で分けるのは難しい。本研究では、ヒ素含有銅鉱石を対象に、浮選条件の基本である捕収剤やその添加量、pHなどを丁寧に調査することで、高ヒ素銅精鉱と黄銅鉱を主とする非ヒ素銅鉱物の分離・回収が可能か実験的な検討を重ねた。また、低ヒ素銅精鉱の回収を目的に2段浮選工程などを調査し、銅バランスや硫砒銅鉱の分離挙動等の傾向を明らかにしたので、浮選条件と浮選プロセスの観点からその内容について報告する。