資源・素材2022(福岡)

講演情報(2022年7月27日付 確定版)

企画講演

【企画講演】 最近の石炭等エネルギーの開発・利用の動向

2022年9月7日(水) 09:30 〜 11:50 第3会場 (A13)

司会:菅井裕一(九州大学)、濱中晃弘(九州大学)

11:10 〜 11:30

[2301-06-05] 石油の地下原位置水素化を目的とした化学反応シミュレーション

○江﨑 丈裕1、浅野 滉明1、菅井 裕一1 (1. 九州大学)

司会:濱中晃弘(九州大学)

キーワード:石油、水素、水蒸気改質、部分酸化、二酸化炭素

地下石油貯留層内の石油の多くは回収されることなく取り残される。本研究では、この取り残し石油を、地下原位置において水蒸気改質や部分酸化反応を生じさせて水素化し、水素としてエネルギーを増進回収する技術について検討した。また、これらの反応の際に水素とともに生成するCO2については、地下原位置でカルシウムやマグネシウムなどと反応させてそれらの炭酸塩鉱物として油層内に固定化する方法を着想し、それにより地上には水素のみが生産されるシステムの確立を目的としている。油層の圧力ならびに温度条件下で石油が水蒸気や酸素と反応することによる水素の生成、およびカルシウムやマグネシウムなどとCO2との炭酸化反応によるCO2固定化の可能性を化学平衡組成ソフトにより評価した。その結果、油層温度を上昇させることにより石油の水蒸気改質や部分酸化反応による水素の生成量が増加することが示された。また、油層内に酸素や水と同時にCaOを圧入することにより、油層内でその水和反応および炭酸化反応が生じ、それによってCaCO3としてCO2を地中に固定化することができる可能性が示唆された。

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