資源・素材2022(福岡)

講演情報(2022年7月27日付 確定版)

一般講演

【一般講演】リサイクル/鉱物処理

2022年9月7日(水) 13:00 〜 17:20 第5会場 (A27)

司会:松本和也(秋田大学)、吉村彰大(千葉大学)、三木一(九州大学)

13:20 〜 13:40

[2506-17-02] (学生発表:修士課程)固体王水を用いた白金含有使用済み触媒からの白金回収プロセスの開発

○宇田 和樹1、吉村 彰大1、森 健介2、ダン ヴィニャス2、松野 泰也1 (1. 千葉大学大学院、2. 日立建機株式会社)

司会:松本和也(秋田大学)

キーワード:使用済み触媒、固体王水、溶融塩、白金、固液分離

白金族金属は高い触媒能や化学的安定性を持ち、主に自動車や建設機械用の排ガス浄化触媒として利用される。一方、資源的に希少かつ生産国が特定の国に偏在していることから、価格の高さや地政学上の供給の不安定さなど、資源セキュリティ上の不安もあるため、使用済み触媒からのリサイクルが推進されている。しかし、現行の手法では、王水利用による廃液の問題や高温処理となるために環境負荷が高い。本研究室ではこれまでに、環境調和型の白金族金属回収プロセスとして、塩化鉄(III)と塩化カリウムの複合溶融塩を「固体王水」とし用いる手法を開発した。本研究ではこの手法の社会実装を目標に、使用済み触媒からの白金回収プロセスを開発することを目的とした。具体的には、白金を含有する使用済み触媒からの固体王水による白金溶出、および回収プロセスによる高純度な白金塩化物の回収を試みた。その結果、これまでに確認された基礎的な検討同様、使用済み触媒からも白金の溶出、および固液分離を通じた高純度の化合物の回収が確認されたことから、固体王水による白金リサイクル手法の社会実装の可能性が示された。

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