15:40 〜 16:15
[3306-11-05] 高温延性地殻のき裂のすべり挙動
司会:笹岡孝司(九州大学)
キーワード:超臨界地熱開発、延性地殻、き裂すべり、誘発地震抑制
脆性~延性までの力学挙動を示す温度条件下(200℃~500℃)おいて,間隙水圧誘起すべり実験および浸透率測定を行い,すべりの温度依存性および各温度条件下におけるすべりが浸透率に与える影響を明らかにした。
高温下の間隙水圧誘起すべり実験から,初期すべりと定常すべりの2種類のすべりが観測された。初期すべりは脆性-延性遷移によるひずみの均質化に影響され,定常すべり速度はき裂面の接触面積に影響された。
すべり実験前後の浸透率比は,弾性-塑性遷移や応力レベルの影響を受けた。延性領域ではすべりによって浸透性が低下するが,温度500℃でも半分の低下なので,延性地殻に透水性き裂を形成しても,貯留層として十分な浸透率は期待できる。
本研究で得られたすべり速度を用いて算出した各温度条件のモーメントマグニチュードMwから,Mwは20℃から500℃にかけて約0.6(エネルギー換算で約8分の1)減少した。既往の研究から算出したMwの比較から,常温から500℃までの温度領域で,Mwは温度の上昇とともに減少した。これらの結果から,高温延性地殻での地熱貯留層開発では誘発地震のリスクは低減できる可能性が示された
高温下の間隙水圧誘起すべり実験から,初期すべりと定常すべりの2種類のすべりが観測された。初期すべりは脆性-延性遷移によるひずみの均質化に影響され,定常すべり速度はき裂面の接触面積に影響された。
すべり実験前後の浸透率比は,弾性-塑性遷移や応力レベルの影響を受けた。延性領域ではすべりによって浸透性が低下するが,温度500℃でも半分の低下なので,延性地殻に透水性き裂を形成しても,貯留層として十分な浸透率は期待できる。
本研究で得られたすべり速度を用いて算出した各温度条件のモーメントマグニチュードMwから,Mwは20℃から500℃にかけて約0.6(エネルギー換算で約8分の1)減少した。既往の研究から算出したMwの比較から,常温から500℃までの温度領域で,Mwは温度の上昇とともに減少した。これらの結果から,高温延性地殻での地熱貯留層開発では誘発地震のリスクは低減できる可能性が示された
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