一般社団法人資源・素材学会 2023年度 春季大会

講演情報(2023年2月3日付 確定版)

一般講演

【一般講演】 環境

2023年3月13日(月) 14:50 〜 17:00 第4会場 (6号館 2階 622)

司会:菅原 一輝(北九州市立大学),沖部 奈緒子(九州大学)

15:30 〜 15:50

[1K0414-19-03] (学生発表:修士課程) 坑廃水脱鉄処理槽の鉄澱物を再利用したヒ素汚染水浄化法の開発

○川添 唯香1、木村 一真1、沖部 奈緒子1 (1. 九州大学)

司会:菅原 一輝(北九州市立大学)

キーワード:ヒ素、パッシブトリートメント、微生物学的脱鉄処理、鉄澱物、連続通水試験

坑廃水中のヒ素(As)汚染は、世界的に深刻な環境問題の1つである。Asは環境中でヒ酸(H3AsVO4)または亜ヒ酸(H3AsIIIO3)の形で溶存し、後者はより毒性と溶解性が高い。そのため、一般的にAs(III)はAs(V)へと酸化処理した上で不動化される。従来の坑廃水処理法が電力や化学試薬を大量に消費するアクティブトリートメントであるのに対し、パッシブトリートメントとは自然力(鉱物、粘土、微生物など)を活用した方式であり、半永久的に続く坑廃水処理の代替法として普及が期待されている。本研究では,鉄含有坑廃水処理場で大量に発生する鉄澱物を再利用したAsのパッシブトリートメント技術開発を試みた。T鉱山廃水処理場から発生する鉄酸化細菌生成Fe澱物を用いて、フラスコバッチ試験および連続通水カラム試験(As(III)またはAs(V) 100 ppm合成廃水)を実施した。カラム試験では、HRT = 6~8 hで、両種As除去率99%を達成した(As(V): pH2.0〜7.0、As(III): pH4.0〜7.0)。TCLP(Toxicity Characteristic Leaching Procedure)試験によると、As(V)吸着Fe澱物は安定性が不十分であることが分かったが、熱・酸処理により安定性が改善される可能性が示唆された。また、Thiomonas cuprina Hö5を用いて、As(III)酸化細菌とFe澱物の間の微生物学的・化学的相乗作用の可能性を検討した。

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