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[2K0201-07-06] (学生発表:博士課程) 浅熱水性金鉱床を伴う火山岩の地球化学的特徴から見る鉱床形成システム:南九州における例
司会:木崎 彰久(秋田大学)
キーワード:広域探査、鉱床形成システム、浅熱水性金鉱床、マグマ、化学組成
世界の鉱床の多くは火成活動に伴って形成される。中でも、マグマから放出された熱水により地殻浅部で形成される鉱床を浅熱水性鉱床といい、南九州の菱刈鉱床など、金の供給源として重要である。浅熱水性鉱床は主にプレート沈み込み帯に分布するが、個々の鉱床に濃集する金属種やその資源規模を決定づける要因は明らかになっていない。近年、マグマの化学的性質が鉱床の品位や資源量に影響を与える可能性が指摘され、注目を集めている。しかし、浅熱水性鉱床を形成したマグマ本体を採集して観察することは不可能であり、火成岩からマグマの性質を読み解くための知見も未だ十分に蓄積されているとは言えないのが現状である。そこで本研究においては、特に南九州の浅熱水性金鉱床の周囲に分布し、鉱床形成に近い年代に地表に噴出した火山岩の化学組成を、鉱床の品位や資源量と関連付けることを試みた。その結果、南九州の金鉱床探査において、104~102 km2スケールのエリアで見られる複数の火山岩(マグマ)の化学的特徴が、鉱床形成の重要な因子となることが示唆された。本研究が提案するすべての指標を満たす火山岩の分布域を探索することが、有望な浅熱水性金鉱床の発見に寄与すると考えられる。今後、検証の為に各地の火山岩データを収集・蓄積することが、重要である。
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