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[3K0201-09-01] 「𨫤追」と地下採鉱の始まり
司会:中西 哲也(九州大学)
キーワード:地下採鉱、溝掘、竪穴掘、横穴掘、𨫤追
日本列島の古代・中世の鉱山では、採鉱の対象は地表の鉱床露頭であった。採鉱は、溝掘、竪穴掘のほか地表から斜めに掘り下がる方法が認められる。いずれも「日光照射の便あり」とされる地表採鉱法(露頭掘)である。斜めに掘り下がる採鉱法は「犬下り掘」と名付けられた。その後、本講演者はこれを「𨫤追」と言い換え、地表採鉱から地下採鉱への移行形式と位置づけた。しかしこれは「犬下り掘」の理解が十分でなく、「𨫤追」の呼称も地下採鉱法(抗内掘)で行われる「𨫤押」との違いが不明瞭で、混乱を招く用語となった。本報告では、古代・中世の鉱山に見られる、岩盤内に掘り込む露頭掘の例について整理し、用語を再考した。そのうえで、日本列島における地下採鉱(坑内堀)の開始期について、各鉱山の文書に現れた記述から推定した年代を報告する。
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