一般社団法人資源・素材学会 2023年度 春季大会

講演情報(2023年2月3日付 確定版)

一般講演

【一般講演】 鉱物処理/リサイクル

2023年3月15日(水) 13:00 〜 16:30 第3会場 (6号館 2階 621)

司会:伊藤 真由美(北海道大学),芳賀 一寿(秋田大学),林 直人(産総研)

15:30 〜 15:50

[3K0307-16-08] (学生発表:学士課程) 使用済み三元型リチウムイオン電池からのNi分濃縮プロセスの開発

○野田 健斗1、大和田 秀二3、山口 勉功3、大川 直樹2、松本 佳織2 (1. 早稲田大学 創造理工学部、2. ENEOS株式会社、3. 早稲田大学 理工学術院)

司会:林 直人(産総研)

キーワード:三元型LIB、Ni濃縮、選択粉砕、浮選、磁選

リチウムイオン電池(以下LIB)は電子機器や電気自動車など多岐にわたる用途で用いられて
,生活に欠かせないものとなっている。また近年,電気自動車の普及による車載用LIBの
需要や,再生可能エネルギー貯蔵のための大型蓄電池の需要が急速に広がっている。
その状況の中,EUの電池規則案の改正でコバルト,ニッケル,銅のリサイクル目標が決定
されたことにより,LIBリサイクルの必要性が増加することが想定される。また, LIBの負
極活物質の原料となる天然高品位グラファイトが中国に偏在しているため,資源リスクが
あると想定される。
よって本研究では,使用済み小型三元型LIB(自動二輪用)に対して焙焼,粉砕,浮選,磁
選等の各種処理を行うにより,特にNi分の濃縮を試みた。
焙焼工程においては,正極活物質成分のメタル化の促進および各種素材の脆化の防止を目
的として過熱水蒸気雰囲気を吹き込み,その後の選別効率の向上を目指した。選別工程に
おいては,浮選を用いたグラファイトの濃縮(除去),磁選を用いたNiの濃縮を行い,そ
れぞれの最適条件を検討した。

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