一般社団法人資源・素材学会 2023年度 春季大会

講演情報(2023年2月3日付 確定版)

一般講演

【一般講演】 高温素材プロセッシング

2023年3月15日(水) 09:00 〜 12:00 第4会場 (6号館 2階 622)

司会:関本 英弘(岩手大学),畑田 直行(京都大学)

09:20 〜 09:40

[3K0401-08-02] (学生発表:高校生) 塩類集積土壌資源の観点から見た集光型太陽熱発電用多成分Na系塩化物溶融塩に関する研究

○梶川 広樹1、八木 俊介2 (1. 常総学院高等学校、2. 東京大学 生産技術研究所)

司会:関本 英弘(岩手大学)

キーワード:塩類集積土壌、集光型太陽熱発電、蓄熱用溶融塩、融解温度、TG-DTA

地下水の毛細管現象等に起因する塩類集積土壌が、乾燥地において特に問題視されている。リーチングをはじめとした水理的手法他、除塩技術が提唱及び実践されており、また圃場等の系外に排出される塩の適切な処理も重要となる。一方で日射量の多い地域において集光型太陽熱発電(CSP)が普及してきており、蓄熱材として溶融塩を用いる例も多数報告がある。以上の背景をもとに、塩類土壌から回収した塩をCSP用蓄熱材として使用することを着想した。土壌に賦存する塩のうち、可溶性の高い塩化物や回収優先度の高いNa塩を基軸として成分系を検討した。FactSageソフトウェアで相図描画等の熱力学平衡計算を行うと共に、試薬を混合して調整したサンプルをTG-DTAにて熱分析実験を行うことで、融解温度、化学的耐熱性、比熱、融解エンタルピー値を評価した。その結果、既に実用化されている硝酸塩系やNaCl-CaCl2-MgCl2系塩と比較しても、融点等において類似の物性値を有する組成が複数提示された。さらにほとんど報告のない塩化物塩、炭酸塩、硫酸塩を混合した多成分系溶融塩の挙動を考察した。本研究で対象とした物性値に限れば、将来的に塩類土壌由来の塩を蓄熱材として活用できる可能性が一部示唆された。

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