一般社団法人資源・素材学会 2024年度 春季大会

講演情報(2024年2月2日付 確定版)

企画講演

【企画講演】 鉱業史[3/19(火) AM 第3会場]

2024年3月19日(火) 09:00 〜 12:00 第3会場(6号館 3階 632)

司会:中西 哲也(九州大学),久間 英樹(九州大学)

●鉱業及び関連技術の歴史に関する世界と日本の古代から現代に至る研究を対象とする。
地質・鉱物、鉱山・冶金、歴史、考古分野の研究が含まれる。

<発表時間20分中、講演17分、質疑応答3分/1件>
<発表時間15分中、講演12分、質疑応答3分/1件>

09:20 〜 09:35

[3K0301-09-02] 大久保長安の伊豆銀山

○井澤 英二1 (1. 九州大学名誉教授)

司会:中西 哲也(九州大学)

キーワード:伊豆半島、金山、銀山、大久保長安、慶長期

伊豆半島には、第四紀の火山に関係した多くの淺熱水金銀鉱床がある。昭和期にはこれらの鉱脈を稼行する金鉱山が多数あり、伊豆半島は近代日本の主要な産金地の一つとなった。一方、江戸時代の中後期の書物には、大久保長安が関わったとする伊豆の盛んな産金の伝承が残されている。しかし、大久保長安が伊豆の鉱山を支配した、1606年(慶長11)〜1613年(慶長18) の時期の文書は、ほとんど知られていなかった。1968年に刊行された小葉田淳著『日本鉱山史の研究』の記述は、「伊豆金山と称したのは、土肥・縄地等の金山であろうが、慶長十一年ころ多量の銀を産したらしく、繁栄は極めて短期間で、当時の記録には伊豆銀山とも書かれている。」という僅か2行である。その後、1987年に大野瑞男「大久保長安の新史料」が発表され、そこに紹介されている長安の書状から、縄地銀山を中心とする伊豆の鉱山の姿が見えてきた。しかし、慶長期の銀山が、その後に金山と伝承されたのはなぜか。そこには、慶長期以前の銀の時代から、元和期以降の金が重要になる時代へと、日本の鉱業が変化したことが関係している。

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