資源・素材2024(秋田)

講演情報(2024年8月7日付 確定版)

一般講演

【一般講演】 開発機械/ 岩盤工学/ 資源開発技術 [9/10(火) PM 第2会場]

2024年9月10日(火) 15:10 〜 16:50 第2会場 (一般教育2号館 1F 102) (一般教育2号館 1F 102)

司会:福田 大祐(北海道大学)

●開発機械:資源生産や地下空間利用のために用いられる技術について、岩盤掘削・破砕やその制御など、計測や機械工学的側面を中心とした議論を行う。

●岩盤工学:岩盤の力学特性,地山応力など、地下の岩盤の状態の把握に必要な基礎的な試験技術,解析技術、そしてこうした技術を用いたケーススタディについて議論を行う。

●資源開発技術:エネルギーや金属鉱物などの資源の開発に必要な上流から下流までの開発・生産の技術に関する科学的・技術的な現状および課題について議論を行う

<発表時間20分中、講演15分、質疑応答5分/1件>

16:10 〜 16:30

[1212-16-04] クローズドループ地熱発電における地熱抽出量に与える坑井近傍岩盤の熱伝導率向上効果の検討

○森本 尚貴1[修士課程]、小林 和弥1、村田 澄彦1 (1. 京都大学)

司会:福田 大祐(北海道大学)

キーワード:クローズドループ地熱発電、熱伝導率向上、地熱抽出量、数値計算

脱炭素化に向け、発電における再生可能エネルギーへの転換が求められる中、地熱発電は依然として利用の余地が大きい。地熱発電の問題点は、熱源及び地下水系を含む地熱貯留層が必要であり、発電可能なサイトが限られていることである。この問題を解決する方法として、熱源さえあれば発電が可能となるクローズドループ地熱発電が提案されている。しかし、この方法は、単位抽熱区間長さ当たりの地熱抽出量が小さいため、坑井掘削コストが膨らむという問題がある。そこで、本研究では、クローズドループ地熱発電において、坑井近傍岩盤の熱伝導率を向上させることによる掘削コスト削減の可能性を数値計算により検討した。具体的には、坑井及びその周りの一定領域の高温岩盤をモデル化し、坑井近傍岩盤の熱伝導率の増加量と地熱抽出量の増加量の関係を有限要素法解析により検討した。その結果、坑井近傍岩盤の熱伝導率を向上させることで、単位抽熱区間長さ当たりの地熱抽出量を増大させることが可能となり、それにより、坑井の掘削長を削減し、掘削コストを低減できる可能性が示唆された。