資源・素材2024(秋田)

講演情報(2024年8月7日付 確定版)

若手・一般ポスター発表(ショート講演)

ポスター発表ショート講演(湿式素材プロセッシング) [9/11(水) PM 第4会場]

2024年9月11日(水) 13:40 〜 14:32 第4会場 (一般教育2号館 2F 203) (一般教育2号館 2F 203)

司会:吉村 彰大(千葉大学)

13:40 〜 13:44

[2412-24-01] ピンサー型抽出剤を用いたAuとPdの抽出特性評価

○岡田 一馬1[修士課程]、山田 学1 (1. 秋田大学大学院)

司会:吉村 彰大(千葉大学)

キーワード:湿式製錬、溶媒抽出、ピンサー型抽出剤、チオアミド、冶金学

貴金属とはAu、Pdを始め、8種類の金属の総称を指す。これらは医療・電子機器など用途は多岐に渡る。また昨今の5G化・生成AIの開発競争等、時代の変遷に伴い今後も需要は拡大すると推測される。しかしながら、貴金属は埋蔵量が僅少且つ産出国に偏在性を有する。このような背景から、貴金属の含有率が高い電子機器等からの2次回収に関心が寄せられている。貴金属は工業的に溶媒抽出工程により効率的に回収が行われている。溶媒抽出工程とは水相に含まれる多種の金属から、目的金属のみを有機相に抽出する操作のことを指す。当研究グループでは、過去にAu、Pdを効果的に分離する抽出剤が過去に開発された。しかし、2相の接触時間が極めて短時間でないと高い選択性が発現しないことが課題となった。選択性をより長い時間維持するため、従来研究の抽出剤の側鎖を立体障害の大きいアルキル基にすることで選択性の向上を図った。また、その他抽出溶媒の選定・抽出形態・逆抽出に関しても検討を行った。その結果、従来の抽出剤と比較し相互分離性能をより長時間維持できることが明らかになった。この抽出剤が実装業に適用されれば、溶媒抽出工程の縮減・簡略化が可能となる。