一般社団法人資源・素材学会 2025年度 春季大会

講演情報(2025年2月5日付 確定版)

一般講演

【一般講演】開発機械/資源経済と社会システム/資源開発技術  [3/14(金) PM  第1会場]

2025年3月14日(金) 13:00 〜 16:40 第1会場(6号館 3階 631)

司会:才ノ木 敦士(熊本大学)、久保 大樹(京都大学)

●開発機械:資源生産や地下空間利用のために用いられる技術について、岩盤掘削・破砕やその制御など、計測や機械工学的側面を中心とした議論を行う。

●資源経済と社会システム:エネルギーや金属鉱物などの資源の開発と利用に関連し、その環境負荷、そして資源と素材の供給に関する経済的インパクトおよび関連する社会システム・制度など、社会的観点からの議論を行う。

●資源開発技術:エネルギーや金属鉱物などの資源の開発に必要な上流から下流までの開発・生産の技術に関する科学的・技術的な現状および課題について議論を行う

<発表時間20分中、講演15分、質疑応答5分/1件>

16:00 〜 16:20

[3K0107-16-09] 海底下交代型鉱床中に産するMgに富む珪酸塩鉱物の重要性

○星 蒼空1[修士課程]、大竹 翼2、中山 健3、荒岡 大輔4、菊池 亮佑2、佐藤 努2 (1. 北海道大学工学院、2. 北海道大学工学研究院、3. 高知大学 海洋コア国際研究所、4. 産業技術総合研究所 地質調査総合センター)

司会:久保 大樹(京都大学)

キーワード:塊状硫化物鉱床、海底下交代型鉱床、母岩の変質、緑泥石、Mg同位体

近年,海底下での交代作用により形成したと考えられる鉱床の存在が明らかになってきた. これら海底下交代型鉱床の探査指標の開発には鉱床形成に関わる鉱化や母岩の変質プロセスの理解が重要である. 北海道下川Cu-Zn鉱床は海底下交代型鉱床であること・複数回の鉱化作用があったことが先行研究で報告されている.本研究では,母岩 (泥質岩) の熱水変質により形成したMgに富む珪酸塩鉱物に着目し,鉱床の形成プロセスを考察した. 顕微鏡による産状観察やX線回折分析の結果から, 前期熱水活動を被った試料は主として黄鉄鉱と苦灰石・滑石から成り,後期熱水活動を被った試料では, 黄銅鉱・閃亜鉛鉱の他, 母岩の熱水変質鉱物と思われる緑泥石・イライトが含まれていた. EPMAによる緑泥石の化学組成分析の結果, 前後期両方の熱水活動を被った試料中の緑泥石は高いMg含有量 (Mg# = Mg/(Mg+Fe) = ~0.8) を示した. これら高Mg緑泥石は, 前期熱水活動時に形成した苦灰石・滑石が後期熱水により溶解し, Mgを供給したことで形成したと考えられる. 高Mg緑泥石を含有する試料は鉱化度が高く, 海底下交代型鉱床の探査指標として重要な存在となり得る.

講演PDFファイルダウンロードパスワード認証

講演集に収録された講演PDFファイルのダウンロードにはパスワードが必要です。

現在有効なパスワードは、[資源・素材学会会員専用パスワード]です。
※[資源・素材学会会員専用パスワード]は【会員マイページ】にてご確認ください。(毎年1月に変更いたします。)

[資源・素材学会会員専用パスワード]を入力してください

パスワード