資源・素材2025(札幌)

講演情報(2025年8月7日付 確定版)

一般講演

【一般講演】高温素材プロセッシング [9/4(木) PM  第5会場]

2025年9月4日(木) 13:00 〜 15:10 第5会場 (B1棟1階B12)

司会:大石 哲雄(産業技術総合研究所)、松浦 宏行(東京大学)

●高温素材プロセッシング:乾式製錬,リサイクル,高温における新素材の製造に関する反応,高温溶融塩電解などについて、その熱力学・速度論などの学問的議論を行う。

<発表:20分中、講演12分、質疑応答8分/1件>

14:10 〜 14:30

[3508-13-04] ビスマスとアルミニウムを用いたネオジム磁石からのネオジムの高温溶媒抽出

○奥村 圭二1、山口 将輝1 (1. 名古屋工業大学)

司会:松浦 宏行(東京大学)

キーワード:ネオジム磁石、溶媒抽出、高温、ビスマス、リサイクル

ネオジム磁石は非常に強力な永久磁石であり、EVなどの高性能製品の小型化や効率向上に広く利用されている。しかし、主要成分のネオジムは産出国が限られており、供給の不安定さや価格変動のリスクがある。そのため、使用済み製品からネオジムを回収し再利用するリサイクルが重要視されている。従来のリサイクル方法では、ネオジム磁石を酸に溶解させる湿式処理が主に用いられているが、磁石には鉄が多く含まれているため、大量の酸を必要とし、環境負荷や廃液処理のコストが問題となっている。そこで本研究では、高温溶媒抽出という技術に着目し、ビスマス(Bi)を溶媒金属として使用することで、ネオジムを選択的に回収する手法を提案する。さらに、処理温度を下げるためにアルミニウム(Al)を併用することで効率を向上させる。この方法では、加熱溶解することでBi-Nd相(ビスマス-ネオジム)とAl-Fe相(アルミニウム-鉄)の二相が形成され、比重差を利用して分離できると考えられる。本研究の目的は、ビスマスとアルミニウムを用いた新しいリサイクルプロセスを確立し、より環境負荷の少ないネオジム回収技術を開発することである。

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