日本昆虫学会第84回大会・第68回日本応用動物昆虫学会大会 合同大会

講演情報

口頭発表

[A] 防除(物理的・化学的・その他)

2024年3月29日(金) 09:00 〜 11:30 A会場 (橘)

09:15 〜 09:30

[A-02] ベミデタッチ(アセチル化グリセリド乳剤)は薬剤抵抗性を発達させにくいのか?

◯森戸 梓1、加嶋 崇之1、森 光太郎1、佐野 真喜子1 (1. 石原産業株式会社)

ベミデタッチ®は食品添加物であるアセチル化グリセリドを有効成分とし,タバココナジラミに忌避作用,吸汁阻害作用,交尾阻害作用を示す「行動制御剤」である.直接的な殺虫効果を有さないという特性から本剤は新規抵抗性が発達しにくいと考えられるが,真偽は定かではない.そこでベミデタッチ®を用いてタバココナジラミ個体群を長期間淘汰し,本剤の代表的な基礎作用及びトマト黄化葉巻ウイルス媒介抑制効果について定期的に評価した.数年間にわたり淘汰した条件にあってもいずれの効果も低下しなかったことから,本剤は抵抗性が発達しにくいと考えられた.