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[A-27] クビアカツヤカミキリに対するメタフルミゾン(アクセルⓇ)の効果特性
クビアカツヤカミキリは,2011年に国内への侵入が確認され,主にバラ科の果樹や樹木類に大きな被害を与え,マスコミでも取り上げられた重要な害虫である.メタフルミゾン(アクセルⓇ)は,サクラとウメで本種を防除対象とする登録があり、主に樹皮に処理することで高い防除効果が確認されている.しかし,本剤は成虫に対して高い殺虫活性を示すものの,浸透移行性を示さないことから、木材中の幼虫に対する効果発現については要因が不明であった.そこで,木材に食入した幼虫の生態を調査した結果,幼虫は形成層だけでなく外樹皮の極近傍まで食害し,さらに,外樹皮に穿孔しフラスを排出するための排糞口を形成していた.また,木材中の有効成分を部位別に分析した結果,メタフルミゾンは外樹皮に分布しており,幼虫に対する効果は,幼虫が外樹皮付近で活動した際に薬剤を取り込むことで発現していると思われた.本剤は,モモ類,スモモへの登録拡大を予定しており,さらなる防除資材としての活用が期待される