10:15 〜 10:30
[A-30] 振動とタバコカスミカメを組み合わせたトマトのオンシツコナジラミ密度抑制―現地生産施設と試験圃場における実証―
物理刺激である振動は昆虫や植物に様々な作用があることから、振動を利用した害虫防除及び着果促進効果について複数の機関で研究が進められている。昨年の本大会では、授粉方法の違いによるトマト増収効果の比較に加え、現地生産施設におけるオンシツコナジラミ密度抑制効果とトマト増収効果の現地実証結果について報告した。本年度は振動技術とタバコカスミカメを組み合わせた防除体系の有効性を検証するため、研究所内の試験圃場および現地生産者の施設において実証を行った。
研究所内の試験として、タバコカスミカメを放虫したハウス内に無振動区、振動区を設け、オンシツコナジラミおよびタバコカスミカメへの影響を検証した。その結果、振動によるオンシツコナジラミへの密度抑制効果は確認されたが、タバコカスミカメへの負の影響は確認されなかった。加えて、土耕栽培の生産者の施設において現地実証を行った結果、研究所内の試験結果と同様の結果が得られた。以上のことから、振動技術とタバコカスミカメは併用可能であり、両手法を組み合わせた防除体系の有効性が示された。今後、装置の設置台数やタバコカスミカメの放飼回数の削減をすすめることで、より実用的な技術になると考えられる。
研究所内の試験として、タバコカスミカメを放虫したハウス内に無振動区、振動区を設け、オンシツコナジラミおよびタバコカスミカメへの影響を検証した。その結果、振動によるオンシツコナジラミへの密度抑制効果は確認されたが、タバコカスミカメへの負の影響は確認されなかった。加えて、土耕栽培の生産者の施設において現地実証を行った結果、研究所内の試験結果と同様の結果が得られた。以上のことから、振動技術とタバコカスミカメは併用可能であり、両手法を組み合わせた防除体系の有効性が示された。今後、装置の設置台数やタバコカスミカメの放飼回数の削減をすすめることで、より実用的な技術になると考えられる。