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[B-30] ヨツボシモンシデムシのオスによる子育ては托卵を防げるか?
自分の卵や誕生した子の世話を他の個体に托すことを托卵という。托卵は異種間だけでなく同種内でも起こることが知られており、昆虫でも報告がある。他の個体に保護を託すため仮親側は繁殖成功が低下することとなる。両親が子育てを行う種では両性とも繁殖成功が低下すると予測できる。。ヨツボシモンシデムシは小型脊椎動物の死体で子育てすることで知られ、両親で子育てするものの、メス親だけでも十分子育てが可能である。また種内托卵の存在も確認されている。オスはメスに比べ巣の防衛に投資するため、両親保育の巣はメスのみの保育の巣に比べ托卵が起こりにくい可能性がある。そこで野外で両親保育(14ブルード)とメス親保育(19ブルード)の幼虫と親を採集し,マイクロサテライトDNAによる托卵幼虫の比を比較した。その結果、仮説に反して双方の托卵幼虫比率に差がなく、オスが子育てに参加しても托卵は防げないことが示唆された。