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[D-07] 単為結果性品種ナスにおけるマルハナバチの利用効果(予報)
近年、国内で栽培される施設栽培ナスにおいて、ハナバチなどの送粉者による受粉を必要とせず結実する単為結果性品種の普及が進んでいる。施設栽培ナスには、主要産地を抱える府県がいくつかあるが、その府県毎に栽培される品種が異なる。このことは単為結果性品種についても同様で、産地毎に異なる品種の導入が進む。しかし、いくつかの単為結果性品種では、時期によって果実形状の乱れや果実からの花がらの離脱が悪くなるなどの秀品率の低下を招く現象が報告され、栽培産地の改善課題となっている。そこで演者らは、高知県と群馬県の施設ナス栽培産地で、それぞれ栽培されているPCお竜とPC鶴丸について、在来種クロマルハナバチ(以下クロマル)を導入し、単為結果性品種ナスにおけるマルハナバチによる受粉が果実の形状や花がらの離脱に与える影響について調べた。その結果、クロマルは単為結果性の両品種についても積極的に訪花し、振動採粉による花粉採取を行った。単為結果性品種ナスはクロマルが訪花せずとも結実するため、結実率については調査しなかった。一方で、クロマルを導入した施設では、ナスの果実径が太くなり、果実重量も重くなることが両品種で確認できた。また、有意差はないものの、時期によっては花がらの離脱が向上する傾向がみられた。