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[D-24] 東京都八王子市内の小河川における昆虫疫病菌類の発生消長
1988年6月下旬から12月にかけて東京都八王子市南浅川町の案内川の支流とその周囲の植物上において疫病菌類の発生調査を行った。調査開始時にはすでに流行病が認められ、9月に一度死体は見られなくなったが、10-11月には死体が再度確認された後、12月に終息した。ユスリカ類よりEntomophthora culicis, Erynia conica, Conidiobolus sp. 1(胞子大), sp. 2(胞子小)を、ガガンボの仲間よりEntomophaga sp. を記録した。特に、Erynia conicaは全ての月で観察されたことより宿主範囲が広いものと考えられた。一方、Entomophthora culicisは7月に1回Chironomus sp.からのみ採集された。2種類のConidiobolusは10月以降に発生し、Entomophga sp.は10月下旬に一度採集された。継続的な調査により、同じ場所で時期を変えて多くの疫病菌種が流行病を起こしていることが判明した。