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[D-31] ハイパースペクトルセンサを用いたバッタの検出:室内実験による検証
バッタは不定期に大発生し、農作物に被害を与える。バッタによる被害を防ぐためにはバッタの発生を初期段階で認識し、すみやかに駆除する必要がある。現在、バッタの発生状況の確認は目視によって行われている。この方法では広範囲をくまなく監視することが困難であり、大量発生の兆候を見逃す可能性がある。衛星や航空機に搭載されたセンサを用いてこれを見つけることができれば蝗害対策に役に立つと考えられる。そこで、本研究ではハイパースペクトル(HS)センサを用いたバッタの検出手法を提案する。バッタが地表面に占める割合(LCR)の推定のため、バッタが分布する地表のスペクトルをLCRごとに予め計算し、これをLook Up Table (LUT) として保存しておく。LUTと実際に観測されたスペクトルを比較し、最もスペクトルが一致するペアを選ぶことでLCRを推定する。本手法を検討するため、HSセンサを用いた室内実験を行った。プラスチック製の囲いを実験室内に設置し、その底面に表土付きの草を敷き詰めた。その中にバッタを放し、バッタの数を変化させながらスペクトルを計測した。その結果、LCRの推定値はバッタの個体数から推測された値と概ね一致していた。