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[F-08] 沖縄県におけるサツマイモ害虫3種(アリモドキゾウムシ、イモゾウムシ、サツマイモノメイガ)の野生寄主植物であるノアサガオにおける空間分布と利用様式
サツマイモの主要害虫であるアリモドキゾウムシ、イモゾウムシ、サツマイモノメイガは、野生寄主植物としてノアサガオを利用していることが知られている。そこで上記3種におけるノアサガオの利用様式と空間分布について調べることを目的とした。ノアサガオの地上からの高さと各種害虫の寄生率の関係について明らかにするために、18,720本の茎を採集し、地這である0mから3mまでの1mごとと3m以上に区分し、それぞれの寄生率を調査した。その結果、アリモドキは649個体採集され、茎1mあたりの寄生率は平均2.44%で、すべての区でまんべんなく寄生がみられるが、高さ0m区で有意に高かった。イモゾウの場合、131個体が確認され、その寄生率は平均0.37%で、高さ0~1 m区と3 m以上区で有意に高かった。サツマイモノメイガの場合、65個体が確認され、その寄生率は平均0.32%で、高さ0~3 m区で有意に高かった。このように3種でノアサガオにおける利用様式が異なることがわかった。一方で、1頭のアリモドキを除いて、全ての個体は茎が緑色の非木化部ではなく、木化部を利用していた。講演では空間分布、種間関係についても議論する。これら害虫の分布パターンに関する情報を解明することで、効果的な防除が可能になると考えられる。