[PG02-06] Cry46Abの殺ボウフラ活性に関与する受容体認識部位について
Cry46Ab(Mpp46Ab)は土壌細菌Bacillus thuringiensis (Bt) が産生するタンパク質で、ボウフラやスクミリンゴガイなどに食毒性を示す。蚊はデング熱やジカ熱などの感染症を媒介する。スクミリンゴガイは東アジアや東南アジアではイネの害虫である。Cry46Abはこれら有害生物を駆除する生物農薬の開発に役立つと考えられる。Cry46Abの立体構造解析から、このタンパク質はアエロリジンタイプのβ型膜孔形成毒素(β-PFT)で、3つのドメインからなる。他のβ-PFTとの構造比較から、ドメインⅠには受容体結合に関わる標的細胞認識領域があると推測される。そこで、ドメインⅠにある芳香族アミノ酸クラスターのアミノ酸置換変異体を作製し、それらの殺ボウフラ活性を比較検討した。