[PS02-80] ジェネラリスト天敵コウズケカブリダニの
マイクロサテライトDNAマーカー開発及び個体群解析
近年、野外に生息する天敵生物を保全し農地への分散を助けることで、自然生態系の害虫密度抑制効果を農地に於いて期待する保全的生物的防除の効果が、カブリダニ類にも期待されている。
コウズケカブリダニEuseius sojaensis(Ehara)はジェネラリスト捕食者としてハダニやアザミウマ等を捕食するため害虫密度抑制効果が示唆されており、また花粉食によって害虫密度が低い状態でも生息できる。本種が自然生息地から農地へと分散し害虫に捕食圧をかけていることを示し、分散の実態を解明することができれば、保全的生物的防除の設計にとって重要な指針となる。しかし、カブリダニのような微小な生物種の移動分散を目視で観察することは困難である。このような場合、遺伝的マーカーを用いた個体群構造の解析によって、移動分散の実態の解析が行われる。
本研究では、本種の遺伝的個体群構造の解明のため、高度な種内多型の解析によって個体群間の遺伝的近縁性を求め、移動解析を行うことができるマイクロサテライトDNAマーカーを開発した。また予備調査として京都大学構内での個体群の解析を行ったので報告する。
コウズケカブリダニEuseius sojaensis(Ehara)はジェネラリスト捕食者としてハダニやアザミウマ等を捕食するため害虫密度抑制効果が示唆されており、また花粉食によって害虫密度が低い状態でも生息できる。本種が自然生息地から農地へと分散し害虫に捕食圧をかけていることを示し、分散の実態を解明することができれば、保全的生物的防除の設計にとって重要な指針となる。しかし、カブリダニのような微小な生物種の移動分散を目視で観察することは困難である。このような場合、遺伝的マーカーを用いた個体群構造の解析によって、移動分散の実態の解析が行われる。
本研究では、本種の遺伝的個体群構造の解明のため、高度な種内多型の解析によって個体群間の遺伝的近縁性を求め、移動解析を行うことができるマイクロサテライトDNAマーカーを開発した。また予備調査として京都大学構内での個体群の解析を行ったので報告する。