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[W01-03] 遺伝子機能アノテーションワークフローFanflow4Insects
次世代DNAシーケンサーは昆虫学研究に革命をもたらし、昆虫のゲノムやトランスクリプトーム解析を可能にした。しかし、この技術の利用はしばしば標的遺伝子や関連遺伝子の塩基配列の取得に限られ、他の利用可能な塩基配列が十分にアノテーションされていないために、解読した塩基配列の多くが利用されないままになっている。そこで、我々はトランスクリプトーム解析された昆虫の転写産物すべてを注釈づけする機能アノテーションワークフロー Fanflow4Insects を開発した。開発したワークフローでは、機械的に翻訳して得られたタンパク質配列だけでなく、非コードRNA(ncRNA)配列のアノテーションやトランスクリプトーム解析から同時に得られる発現情報を統合し、機能アノテーション情報としての利用を試みている。このワークフローを用いてナナフシ(Entoria okinawaensis)とカイコ(Bombyx mori)のトランスクリプトーム解析から得られた配列に対して機能アノテーションを行ったところ、これまでの研究よりも豊富な機能アノテーションが得られた。またこのワークフローはGitHub上で公開されている(https://github.com/bonohu/SAQE)ので、他の昆虫にも適用可能である。